子どもが小さくても、大きくなっていても、
「親であること」に終わりはありません。

泣き声に起こされた朝も、
スマホ越しの沈黙が続く思春期も、
どちらも、親としての「心配」と「願い」が詰まった時間です。

誰かに頼ることも、立ち止まることもできないまま、
ただ、目の前の“この子”を想って今日を生きている――
そんなあなたに、そっと言葉を贈ります。

1. 年齢が上がるほど、「正解のない問い」が増えていく

小さな頃は、泣いた理由がわかりやすかった。
「おなかすいたのかな」「眠たいのかも」
抱き上げれば安心してくれたあの頃。

けれど成長するほど、子どもの感情は複雑になっていきます。
無口になったり、突然怒ったり、急に甘えてきたり――
「どうして？」「何が正解？」と戸惑うこともあるでしょう。

とくに進路や将来について話すとき、
「どこまで導いていいのか」「どこから任せるべきか」
その線引きの難しさに、静かに心を悩ませる方も少なくないのかもしれません。

それでもあなたが迷うのは、
「ちゃんと届いてほしい」「傷つけたくない」と願うからこそ。
その気持ち自体が、すでに深いやさしさなのです。

2. うまくいかない日も、「見守っている」だけで愛は届いている

正直、うまく伝えられない日もある。
ついきつく言ってしまったり、
反抗されたまま部屋のドアが閉まってしまったり。

けれど、言葉で交わさなくても、
あなたが見つめてくれているそのまなざしや、
そっと作ったお弁当や、リビングに置いた飲み物ひとつにも、
愛情はちゃんと息づいています。

「どんなときでも、あなたの味方だよ」
そのメッセージは、静かに、確実に、子どもの心に届いています。

3.「もう少し頑張れたかな」と思う日こそ、自分に優しさを

「もっと穏やかにできたかも」
「今日は向き合う余裕がなかった」

そうやって、毎日の小さな反省を心にためこんでいませんか？
でも、あなたがそう思えるのは、
それだけ子どもと真剣に向き合っている証拠です。

進路や受験、将来への不安――
悩みの種類が変わっても、
あなたの「この子を思う気持ち」は、ずっと変わらず続いています。

いつも完璧でいなくてもいいんです。
疲れていた日、泣きたくなった夜。
そのすべてを抱えて、あなたは今もちゃんと“親”をしている。

たまにはご自身にも、「よくやってるね」と声をかけてあげてください。
それは甘えではなく、大切なリセットです。

4. 迷っているあなたは、もう十分にやさしい

「これでよかったのかな」
「もっと別の接し方があったかもしれない」

迷うこと、悩むこと。
それは親だからこそ感じる、“愛の証”です。

もし心配ばかりで苦しくなったら、
こう問いかけてみてください。

「私は、この子の幸せを願っているだろうか？」と。

その答えが「はい」なら、それだけで十分です。
子どもは、その“根っこにある想い”を、たとえ時間がかかっても、
いつかきっと受け取ってくれます。


子育てには、完璧な答えはありません。
それでも、あなたの悩んだ時間、迷った夜は、
ちゃんと意味のある、大切な時間だったはずです。

どんなに不安な日でも、
「この子を想っている」という気持ちは、
誰よりもその子の未来を照らしてくれます。

どうか、ご自身にも「大丈夫」と伝えてあげてください。
それがまた、明日を歩くあなたを支えてくれるはずです。