ふとした瞬間、心が遠くに行ってしまうことがあります。

あのとき、こうしていればよかった。
あの人に、あんなこと言わなければよかった。

気づけば、心は過去へ戻って、
もう変えられない時間の中をさまよっている。

またある日は、
これからのことを考えすぎて、
まだ起きてもいない不安に押しつぶされそうになる。

私たちはいつも、
「過去」と「未来」のあいだを行き来しながら生きています。

1. 不安は、未来に心が飛んでいるサイン

「もし失敗したらどうしよう」
「この先どうなるんだろう」

そんな不安を感じるとき、
心は未来に飛びすぎているのかもしれません。

まだ形になっていない出来事を想像して、
自分で自分を苦しめてしまう。

でも未来は、
“今”の積み重ねの先にしか生まれません。
焦らず、今日できる小さな一歩を見つめてみてください。

2. 悲しみは、過去に心がとどまっているサイン

「どうしてあのとき、あんなことを…」
「もうあの頃には戻れないんだ」

そんな悲しみは、
心が過去にとどまっているからこそ生まれるもの。

でも、悲しみの中にも優しさがあります。
それは、“大切に思っていた証”だから。

思い出すことは悪いことじゃない。
ただ、過去に置き去りにした自分を
そっと迎えに行くような気持ちでいればいいのです。

3. 穏やかさは、「いま」に心がある証

深呼吸をして、
目の前の光や音に意識を向けてみると、
少しだけ心が静かになります。

それは、心が「いま」に戻ってきた証。

完璧に生きる必要はありません。
過去に沈む日も、未来に焦る日もあっていい。

でも、そのたびに
“今”に帰ってくる練習をしていけば、
心は少しずつ穏やかになっていきます。

4. どんな日も、「今ここ」から始められる

昨日がうまくいかなくても、
明日がまだ不安でも、
今日のあなたは、ちゃんとここにいる。

一杯のコーヒー、誰かとの笑顔、
空の色や風の音。
そのすべてが“今を生きている証”です。

未来も、過去も、いまの延長線上にある。
だから大丈夫。
いまを大切にすることが、
いちばん確かな未来につながっていきます。


落ち込む日も、不安になる夜も、
心がどこかに行ってしまっても大丈夫。

何度でも、“いま”に戻ってこればいい。

過去も未来も、あなたの中にあるけれど、
本当に生きているのは、いつだってこの瞬間です。

どうか今夜は、
深く息をして、
「いま、ここにいる私」を感じてください。

それだけで、もう十分です。