わたしを置き去りにしない恋がしたい
2025.07.27
誰かを好きになると、
その人の気持ちをいちばんに考えてしまうことがあります。
次に会えるのはいつだろう。
返信が遅いのは、忙しいからだよね。
いまはまだ先の話はしないほうがいいのかもしれない。
そんなふうに、相手の事情やペースに合わせて、
自分の想いを少しずつ後ろに下げていく。
気づけば、気持ちを決めるのはいつも「わたし」ではなくて、
ただその場に合わせているだけになっていたりする。
それでも、ちゃんと好きだから。
今はこれでいいと思いたくて、
自分の声にふたをしてしまう。
1. どうしたいかは、本当は自分の中にある
恋が動くタイミングも、連絡の頻度も、
未来の話をするかどうかも――
相手の言葉や態度を見ながら、自分の立ち位置を決めてしまうことがあります。
「いまは大事な時期みたいだから」
「私ばっかり焦ってるのかもしれないし」
そう思って、伝えたかった気持ちを引っ込める。
でもその“やさしさ”の奥で、
ほんとうの自分の気持ちは、どう感じているんだろう。
誰かを想うとき、
自分の想いがどこにあるのかを見失ってしまうことがあります。
でも、それに気づいたときこそ、
心の奥にある「ほんとうの気持ち」に、そっと目を向けてあげてほしいのです。
2. 「仕方ない」と思いながら飲み込んでいること
本当は会いたかった。
ちゃんと話をしたかった。
未来の話にも耳を傾けてほしかった。
でも、それを口に出せば重たく思われるかもしれない。
急かしているように見えるかもしれない。
そうやって、自分の中にあったはずの願いを、
「仕方ないよね」のひとことで片づけてしまうことがあります。
それが積み重なっていくと、
いつのまにか“自分でも気づけなくなっていた気持ち”になってしまう。
でも、どんなにささいに思えたとしても――
「ほんとうはこうしたかった」という気持ちは、
ちゃんと大切にしていいのだと思います。
3. 恋をするたび、自分が遠ざかっていくような感覚
相手のことを大切に思うほど、
自分の優先順位がどんどん後ろに下がっていく。
そんな恋を繰り返してきた人もいるかもしれません。
「これくらい我慢できるし」
「今は相手の状況を尊重したいし」
その想い自体は、きっとまちがっていない。
でも、そのたびに“わたしの気持ち”を後ろに押し込めていたとしたら――
恋が続くほどに、自分が遠ざかってしまうような感覚になることもあるのです。
恋愛は、誰かに合わせすぎるものではなくて、
ふたりの気持ちが並んでいられる場所で、育っていくものなのかもしれません。
4. 自分の気持ちを取り戻すことから始めていい
誰かの気持ちを考えることと、
自分の気持ちを大切にすることは、両立していいはずです。
もしいま、
自分の願いをどこかに置いてきてしまったような気がするなら、
すこし立ち止まって、自分に問いかけてみてください。
「わたしは、どうしたい?」
その問いに答えが出なくてもかまいません。
大切なのは、問いかけることをあきらめないこと。
自分の声を、もう一度、自分のそばに戻してあげること。
恋のかたちがどうであれ、
そこにいる「あなた自身」が、ちゃんと笑えていることを、
どうか忘れないでいてほしいのです。
恋の主役は、いつだってふたりのはずなのに――
気づけば「わたし」が背景に置かれていた。
そんな恋をしてきた人にこそ、届けたい言葉があります。
誰かを大切にするあなたが、
自分の気持ちにもやさしくなれたとき、
恋はもっとあたたかく、居心地のいいものに変わっていくのかもしれません。
あなたの気持ちが、そっと取り残されることなく、
ちゃんとそばにいられますように。