失恋すると体まで痛くなるのはなぜ?
2025.09.28
大切な人を失ったとき、
胸がぎゅっと締めつけられるように痛む。
それはただの比喩ではなく、
実際に体が「痛み」として感じている現象なのです。
近年の科学研究では、
失恋の痛みと身体の痛みが驚くほど似ていることが明らかになっています。
1. 失恋で痛むのは“脳の仕組み”
失恋をしたときに働くのは、
脳の「前帯状皮質」という部分。
ここはケガなどで体が痛むときにも反応する場所です。
つまり心の痛みと身体の痛みは、
同じ領域で処理されているのです。
だからこそ、胸が本当に苦しく感じられるのです。
2. ドーパミンの“欠乏感”が生む痛み
恋をしているとき、
脳はドーパミンやオキシトシンを分泌し、
幸せや安心感を与えてくれます。
しかし失恋によってそれが急に減ると、
脳は「報酬がなくなった」と錯覚し、
禁断症状のような苦しみを生み出します。
これもまた、身体的な痛みとして感じやすい理由です。
3. 孤独の痛みは“生存本能”に根ざしている
人間は本来、仲間とつながることで生き延びてきた生き物。
そのため孤独を感じることは、
脳にとって“生命の危機”に近い信号になります。
失恋が体にまで響くのは、
「ひとりになることは危険」という
太古からの本能が働いているからなのです。
4. 回復のカギは“自己ケアと新しい刺激”
身体のケガと同じように、
心の痛みも時間とともに癒えていきます。
安心できる人との会話、
新しいことへの挑戦、
心地よい音楽や香り。
それらが脳を少しずつ刺激し、
失恋の痛みを和らげてくれるのです。
失恋で胸が痛むのは、決して大げさな表現ではありません。
科学的にも、心と体は密接につながっています。
痛みを感じるのは、
それだけ誰かを大切に想った証。
その経験は必ず、
次に出会う愛を深く受け止める力となっていくでしょう。
ホームに戻る